どのような刑事事件が裁判員裁判の対象となるのですか?
裁判員裁判の対象事件は,裁判員法の定める重大な犯罪であり,たとえば,殺人罪,強盗致死傷罪,現住建造物等放火罪,身代金目的誘拐罪,傷害致死,危険運転致死罪など対象になります。
裁判員裁判の対象事件は,裁判員の参加する刑事裁判に関する法律2条1項に定められており,(1)死刑又は無期の懲役若しくは禁錮にあたる罪にかかる事件,(2)法定合議事件であって,故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪にかかるものになります。
なお,法定合議事件とは,裁判所法26条2項2号の定める合議体で取り扱わなければならない事件であり,死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮にあたる罪にかかる事件となります(ただし,強盗罪等にかかる事件を除きます)。
これだけでは裁判員裁判の対象事件がよくわからないので,具体例を挙げますと,現住建造物等放火,通貨偽造・同行使,強制性交等致死傷,殺人,身の代金目的略取等,強盗致傷,強盗致死,強盗殺人,傷害致死,危険運転致死などが裁判員裁判の対象事件になります。